前回の記事に続いて、この記事ではFreeCADでの基本的なブーリアン演算の種類と手順を解説しています。
この記事では、複数の立体に対して、以下で解説する3種類のブーリアン演算を適用できるようになることを目標としています。
FreeCAD 0.18の環境を基に解説しています。
前回の記事↓
種類
3種類のブーリアン演算を例を交えて解説しています。
結合(和集合)
結合は、重なっている複数の立体をくっつけて、1つの立体にするブーリアン演算です。
例
それぞれ独立した立体で一部が重なっている、「Body」と「球体」を結合すると…
見た目は変わらないものの、「Fusion」として1つの立体にまとまりました。
切り取り(減算、差集合)
切り取りは、1つの立体からそれに重なっているもう1つの立体を切り取るブーリアン演算です。
例
それぞれ独立した立体である、「Body」から、重なっている球体を切り取ると…
球と球が重なっていた部分が切り取られ、切り取られた立体は「Cut」として一つのものになりました。
共通部分(共通集合)
共通部分は2つの立体の重なっている部分を求めるブーリアン演算です。
例
それぞれ独立した立体である、欠けた四角柱と球の重なっている部分を求めると…
重なっていた部分が、新しい立体「Common」として求められました。
ツール
実際にFreeCADでブーリアン演算を実行するためのツールを解説します。(シェイプ分割ツール、Compsolid作成ツール、壁に囲まれたオブジェクトを結合を除きます)
選択された2つの図形のブーリアン演算を実行
Part▾ワークベンチに移動し、選択された2つの図形のブーリアン演算を実行をクリックすると、コンボビューにメニューが表示されます。
使用するには、まずラジオボタンからブーリアン演算の種類を選択します。差集合は切り取りと同じです。
次に1番目の図形、2番目の図形のチェックボックスを立体を結合、切り取り、共通部を求めたい順に選択します。
例えば、Bodyから球体を切り取りたい場合は、1番目の図形のチェックボックスでBodyを選択し、2番目の図形のチェックボックスでは球体を選択します。(Body-球体)
最後に適用をクリックして完了です。
複数の形状の和集合を作成
Part▾ワークベンチに移動し、コンボビューから結合したい立体を複数選択します。
Ctrlキーを押しながら項目をクリックすると、項目を複数選択できます。
最後に、複数の形状の和集合を作成をクリックして結合完了です。
2つの図形から減算結果を作成
Part▾ワークベンチに移動し、コンボビューから立体を切り取りたい順に2つ選択します。
最後に、2つの図形から減算結果を作成をクリックして完了です。
2つの図形の共通集合を作成
Part▾ワークベンチに移動し、コンボビューから共通部分を求めたい立体を2つ選択します。
最後に、2つの図形の共通集合を作成をクリックして完了です。
複数のボディーを使用したブーリアン演算
Part Design▾ワークベンチに移動し、コンボビューからブーリアン演算を適用したい立体を複数選択します。
次に、複数のボディーを使用したブーリアン演算をクリックするとコンボビューにメニューが表示されます。
最後に、下のドロップダウンメニューからブーリアン演算の種類を選択し、OKをクリックして完了です。
長くなってしまいましたが、以上です。最後までおつかれさまでした。
次の記事↓
引用
この記事内で使用したアイコンは、以下のFreeCAD公式ドキュメント内のものを使用しています。
https://www.freecadweb.org/wiki/index.php?title=Artwork (外部ページ)
コメント