FreeCADの使い方10~ネジとネジ穴の作成~

FreeCAD

前回の記事に続いて、この記事ではFreeCADでのネジとネジ穴の作成の手順を解説しています。

この記事では、”Fasteners”ワークベンチを使用してネジを作成し、四角柱にネジ穴を開けられるようになることを目標としています。

FreeCAD 0.18.4の環境を基に解説しています。

前回の記事↓

作成した3Dデータの使用は自己責任でお願いします。

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ネジの作成

ワークベンチをFasteners▾に切り替えます。

ワークベンチに”Fasteners”が見当たらない場合は、上部メニューバーの”ツール”より、”Addon manager”をクリックし、表示されたウィンドウ内の項目から”Fasteners”を探し、選択したらInstall/updateをクリックしてインストールします。その後にFreeCADを再起動すると、ワークベンチに”Fasteners”が追加されているはずです。

次に、上部ツールバーからお好みの規格のネジをクリックします。(ツールバーのアイコンをホバーで情報表示)

クリックすると、ネジが作成され、コンボビューに項目が追加されているはずです。

初期状態ではネジ山が描画されないかもしれませんが、以下で解説するプロパティより、ネジ山を描画する設定にすることも可能です。

ここでは”ISO7046″のネジを作成しました。

穴に対しての設置

上で解説したネジの作成手順以外に、立体の穴に対してネジを設置することもできます。

立体の穴にネジを設置したい場合は、まず、立体の穴の円周を選択します。

立体の穴のエッジを選択する際の参考画像
間違えて面を選択しないよう、ご注意ください。

円周を選択し、円周が緑色で強調されたら、上部ツールバーから設置したい規格のネジをクリックします。

直径24mmの穴にネジを設置した際の参考画像
ここでは直径24mmの穴にネジを設置しました。

ネジが立体の穴にぴったりと設置されれば成功です。

もし穴が大きすぎたり、小さすぎたりする場合は、設置するネジの規格を変更するか、穴の大きさを調整してみると、うまく行くかもしれません。

ネジの長さが長すぎたり、短すぎる場合はネジの規格の変更をお試しください。

ネジのプロパティ

コンボビューから、作成したネジの項目をクリックして選択すると、コンボビュー下部”データ”タブにプロパティが表示されます。

プロパティ部分のスクリーンショット

この記事では、”Parameters”以下のプロパティの項目について解説します。

値はクリック、またはダブルクリックして変更できます。

「*」がついているプロパティは、立体の穴を選択して設置したネジにのみ使用可能です。

  • diameter:ネジの外径(ネジの軸の直径)を設定できます。Mはメートルネジを表しますが、実際の単位はミリメートルです。
  • invert*:値を”true”にすると、ネジの向きが上下反転されます。*
  • length:ネジの首下(の軸)の長さを設定できます。ネジの頭が皿形(平)のものは頭を含めた全長の長さが設定できます。
  • match Outer*:値が”true”の場合、ネジの外径はネジ山の頂(ギザギザの一番高い部分)がネジを設置する穴の壁と接するように設定されます。値が”false”の場合は、ネジの外径はネジ山の谷底(ギザギザの一番低い部分)とネジを設置する穴の壁が接するように設定されます。*
  • offset*:穴に設置したネジをネジの頭の方向にどれくらい移動させるかを設定できます。*
"offset"で5mmを設定した際の参考画像
offsetを5mmに設定した際の例
  • thread:値を”true”に変更すると、ネジのネジ山が描画されます(描画に時間が掛かることがあります)値が”false”の場合はネジ山は表示されず、代わりに円柱が描画されます。
  • type:値をダブルクリックして表示されるリストから、ネジの規格を変更できます。

ネジ穴の作成

この記事では、2通りのネジ穴の作成方法を解説します。

既に開いている穴を使用

Part Design▾ワークベンチなどを使用して立体が作成されており、立体に円柱型の穴が開いている場合は、

穴のエッジ(輪郭)をクリックし、ネジ穴に合わせたいネジを上部ツールバーから選んでクリックします。

直径24mmの穴にネジを設置した際の参考画像

ネジが穴に設置されれば成功です。

次に、ワークベンチをPart▾に切り替えます。

コンボビューの項目を、ネジ穴を作りたい立体、ネジ穴に合わせたいネジの順に選択し、

"Cutout for object"の選択

上部ツールバーより、“Cutout for object”をクリックします。(ツールは“2つの図形の共通集合を作成”の右隣にある▾に隠れているかもしれません)

クリック後、ネジのあった場所が再び穴に変わり、コンボビューに”Cutout”の項目が作成されていれば完了です。

ネジ穴の開いた立体

コンボビューの”Cutout”以下にあるネジの項目を選択し、”thread”プロパティの値を”true”にすると、穴にネジ山が表示されます。

ネジ穴の開いた立体(ネジ山の描画が有効)

穴の開いていない立体を使用

穴の開いていない立体にネジ穴を開けるには、まずワークベンチをFasteners▾に切り替え、

上部ツールバーから、ネジ穴に合わせたいネジをクリックして選択します。

コンボビュー内"ネジ"の項目を選択

次に、コンボビュー内のネジの項目をダブルクリックします。

ネジの位置の移動

画面が切り替わり、立体的な矢印が表示されたら、矢印をドラッグしてネジの位置を調節します。

それぞれの矢印はその矢印の指す方向と、その反対方向にのみ移動可能です。

平行移動の増分の数値を変更した場合、矢印をマウスでドラッグした際、ネジの位置は設定した数値の分ずつ移動します。

位置の調節が完了したら、OKをクリックします。

次に、ワークベンチをPart▾に切り替え、コンボビューの項目を、ネジ穴を作りたい立体、ネジ穴に合わせたいネジの順に選択し、

上部ツールバーよりCutout for object”をクリックします。(ツールは”2つの図形の共通集合を作成”の右隣にある▾に隠れているかもしれません)

"Cutout for object"の選択

クリック後、ネジがあった場所が穴に変わり、コンボビューに”Cutout”の項目が作成されていれば完了です。

ネジ穴の開いた立体

コンボビューの”Cutout”以下にあるネジの項目を選択し、”thread”プロパティの値を”true”にすると、穴にネジ山が表示されます。

3Dデータをエクスポートする際、”thread”プロパティの値が”true”の状態で保存しないと、ネジ穴に溝が反映されないことがあります。

お疲れさまでした。以上で、ネジとネジ穴の作成の解説を終わります。

次の記事↓

参考

この記事の作成にあたり、以下のページを参考にさせていただきました。

※以下のリンクはすべて外部ページです。

ねじ - Wikipedia
ネジ規格と寸法|JIS、インチ、メートルのネジ規格表
ネジの規格表にはインチネジ、メートルネジ、管用ネジがあり、種類ごとにJISでサイズが決められています。この中にはイソネジの規格も取り込まれている為、これを見ればピッチや長さ、頭の寸法も一目瞭然となります。小数点以下3桁まで定められています。以下に一覧を掲載しています。

引用

この記事内で使用したアイコンは、以下のFreeCAD公式ドキュメント内のものを使用しています。

https://www.freecadweb.org/wiki/index.php?title=Artwork

https://wiki.freecadweb.org/File:Fasteners_workbench_icon.svg

https://wiki.freecadweb.org/File:Fasteners_MatchTypeInner.svg

https://wiki.freecadweb.org/File:Fasteners_MatchTypeOuter.svg

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