【初心者向け】FreeCADの使い方1~インストールと基本操作~

Screenshot_2019-10-09 FreeCAD Your own 3D parametric modeler FreeCAD

この記事では、オープンソースの3DCADソフトウェア「FreeCAD」の基本操作を、

簡単なスケッチ(設計図)と、立体の作成手順を通して解説しています。

初心者による説明のため、大まかなものとなっていますことをご容赦ください。

本記事で解説している手順のFreeCAD 0.19での動作を確認しました。

※一部画面の構成が異なる場合があります。(2021/04/06)

この記事では、FreeCADにおける、マウスでの基本操作から、

スケッチ・立体の作成までをできるようになることを目標としています。

導入

FreeCADダウンロードページ(外部ページ)から、自分のPCのOSを選びダウンロードします。

ダウンロードが終わったら、ダウンロードしたファイルを実行します。

インストーラーが開くので、指示に沿ってインストールします。

インストーラーの手順中に表示される、ライセンス契約書を一読した上でのインストールをお勧めします。

使い方

スケッチの作成

FreeCADを起動すると、最初に以下のような画面が表示されます。

まず、新規作成をクリックして、新しいファイルを作成してみましょう。

クリックすると、まっさらな画面が表示されます。

この画面における、青紫と白のグラデーション(初期設定)の部分を3Dビューと呼びます。

平面立体スケッチ(後述)などはここに表示されます。

次に、ワークベンチを切り替えます。

ウィンドウ上部から、 Start を探してみてください。

見つけたらクリックして、Startから、Part Designに切り替えます。

これで、ワークベンチの切り替えは完了です。

ワークベンチは、FreeCADにおける「作業モード」のようなもので、

作業用途に合わせて適切に切り替えることで、その作業に適した画面表示に切り替わり、

必要なツールを呼び出すことができるようになります。

例えば、今回使用する、ワークベンチの一つである、

Part Designワークベンチには、スケッチと呼ばれる設計図から、

立体的な機械部品などを設計することを目的としたツールが集まっています。

次に、左のコンボビューに「ボディーを作成」が表示されるのでクリックします。

ボディー(Body)は、Part Design▾ ワークベンチを使用して、

立体形状を作成するために必要となる基本的要素です。

これを作成すると、座標軸としてX・Y・Zと、XY・XZ・YZ平面が、

ボディーの子要素として作成されます。

立体形状は、これらの平面上に作成した、立体形状のもととなる設計図である、

スケッチから作成することができます。

なお、ボディーは、1つにつき、1つの立体のみを含むことができます

例えば、ボルトとナットを作成する場合、

それらにはそれぞれ1つずつ、計2つのボディーが必要となります。

続けて、「スケッチを作成」をクリックします。

この画面から、スケッチを描く座標平面の向きを指定できます。

今回は、左部コンボビューから、「XY_Plane(ベース平面)」をクリックして選択し、

OKをクリックします。

OKをクリックすると、ワークベンチが Sketcher (スケッチャー)に切り替わります。

ここから立体の設計図となるスケッチを描くことができます。

以降の画像では、3Dビューにグリッドが表示されていますが、表示されていなくても問題ありません。

スケッチを開いても、グリッド(方眼)が表示されない場合は、

コンボビュー内、タスクタブに表示されている、「Edit Control」バーをクリックして展開し、

「グリッドの表示」のチェックボックスを有効にします。

マウスでの操作

スケッチの編集に進む前に、これらのマウスでの操作方法をご一読されることをお勧めします。

※以下はCADナビゲーションスタイルで、かつ軌道スタイルが”トラックボール”の設定の際のマウスでの操作方法です。(デフォルト設定

上の画像の設定(デフォルト)の際の操作方法です

選択

選択したい辺、点、面などにカーソルを合わせ、

左クリックすると選択できます。

Ctrlキーを押したまま操作すると、複数選択ができます。

視点の移動

マウスのホイールボタンを押しながらマウスを動かすと、視点を平面的に移動できます。

縮尺

表示の縮尺は、マウスホイールを上に回して拡大下に回すと縮小できます。

視点の回転

マウス中央ボタンを長押ししつつ、マウス左ボタンか、右ボタンを押しながらマウスを動かすと、

マウス中央ボタンを押した位置を中心とした、立体的な視点の回転を行うことができます。

視点のリセット

縮尺を縮小しすぎたりするなどして、グリッドが見えなくなった場合は、

上部バー左上の、紙に虫眼鏡が描かれているアイコンをクリックすると、

縮尺と視点の位置がリセットされます。

視点を回転しすぎた場合は、

上部ツールバーにある「上面ビューに設定(2)」をクリックすることで、

視点の向きが初期状態にリセットされます。

スケッチの編集

マウスによる操作方法を一通り読み終えたところで、スケッチを編集してみましょう。

ここでは、試しに四角形を描画します。

ツールバーにある、角に赤い点が2つついた四角形のマークをクリックします。

カーソルが赤い四角形になれば準備完了です。

スケッチ上のお好きなところでマウスを左クリックすると、その位置に四角形の一点が設置されます。

次にカーソルを移動し、適当な大きさにした後、再度左クリックをすることで、

四角形の対角点が設置され、四角形が描画できます。

描画ツールを解除したい場合は右クリックします。

以上で、スケッチの編集は完了です。

スケッチャーの終了時は、コンボビューのタスクタブから閉じるをクリックします。

図形の削除

スケッチ上に作成した図形を削除したい場合は、

削除したい図形をマウスでドラッグして囲んだ後、Deleteキーを押すことで削除できます。

また、コンボビューのタスクタブ内にある、「要素」から削除したい図形を選択し、

Deleteキーを押すか、右クリックして「削除」をクリックする操作でも図形の削除が可能です。

次のページでは、いよいよスケッチから立体を作成します。

コメント

  1. 長谷川 長谷川 より:

    OKをクリックすると、ワークベンチがSketcher▾に切り替わって、方眼が表示されると思います。

    ここから立体を作る設計図となるスケッチを描くことができます。をしても方眼紙が表示されないのはなぜでしょうか?

    • muraleap. muraleap. より:

      長谷川さん、初めまして。コメントありがとうございます。

      お問い合わせいただいた、「方眼紙が表示されない」事象について、想定される原因と対応策を順にお答えします。

      まず、原因と考えられる一つ目が、3Dビューの縮尺が拡大・縮小されすぎている、
      または、視点がずれているというものです。

      こちらが原因である場合は、ツールバー左上にあります、
      「紙の上に虫メガネが描かれたアイコン」をクリックした上で、
      3Dビュー右上に設置されているナビゲーションキューブ(サイコロ)を操作して、
      “TOP”が正面に見えるよう調節することで、解決できる可能性があります。

      なお、本操作についての詳細は、こちらよりご覧いただけます

      次に考えられる原因は、作成したスケッチをコンボビューのモデルタブより、
      非表示にしてしまっているというものです。

      こちらが原因である場合は、FreeCADのウィンドウ左部に設置されてあります、
      コンボビューをモデルタブに切り替え、“Sketch”と書かれた項目を選択し、
      キーボードが半角モードになっていることを確認した上で、
      スペースキーを1~2回クリックし、
      Sketchの左にあるアイコンが赤(表示状態を表す)になるようにすることで、
      解決できる可能性があります。

      こちらの操作については、本記事のこちらの箇所が参考になるかもしれません。

      上記の2手順をお試し頂いた上で、解決に至らない場合は、FreeCADの再起動、
      また、可能であれば、ドキュメントの再作成をお試し頂けますでしょうか。

      最後になりましたが、ご不明点などがございましたら、お気軽にご返信ください。

      ※投稿いただいたコメントの一部を編集いたしました。(O → OK)

  2. 眞下寛治 眞下寛治 より:

    コンボビューが画面の幅いっぱいに広がってしまい、作ったモデルを見るのに不便です。
    コンビューを左側に戻すにはどうしたら良いでしょうか。

    • muraleap. muraleap. より:

      眞下寛治さん、初めまして。コメントありがとうございます。

      早速ですが、お問い合わせいただいた、コンボビューの配置を左側に戻す手順について、お答えします。

      コンボビューは、コンボビュー上部にある、「コンボビュー」と書かれた灰色の細長い部分を、
      マウスでドラッグし、FreeCADウィンドウの左端に動かしてから、離すことで左側の位置に戻すことができます。

      最後になりましたが、その他、ご不明点などがございましたら、お気軽にご返信ください。

      ※頂いた2通のコメントが同一の内容でしたので、1通を消去致しました。

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